三岐鉄道 北勢線(いつでも乗れる、貴重なナローゲージ)
今回は三重県を走る三岐鉄道北勢線をご紹介します。軌間762mmの特殊狭軌鉄道は日本に3社しかありませんが、そのうち2社が三重県にあります。普通に乗れる貴重なナローゲージですが、今回はJR線への接続駅である西桑名駅から終点の阿下喜駅まで往復してみます。
JRの駅は桑名駅、三岐鉄道の駅は西桑名駅ですが同じバスロータリーに面している駅で5分程度で移動できます。同じJRの東京駅でも中央線と京葉線の方が遥かに遠いです。
駅は昔ながらの地方私鉄のターミナル駅といった雰囲気ですが、流石に自動改札は既に導入されています。行き先を案内する表示板が良い雰囲気です。
駅に居た楚原れんげさんも撮影してきました。光線状態が最悪で夜に行ったらしまわれていました。
北勢線を走る200系はこの編成のみ昭和39年まで使われた三重交通のリバイバル塗色に変更されています。軌間が762mmと狭い為顔が長いのがナローゲージらしい佇まいです。
右のサハ201は見ての通り元運転台付だったものを撤去して中間車化しています。
ナローゲージで車体幅が狭い分室内幅も狭くなります。そして非冷房車ですから、夏場は窓を全開にして走ります。
窓を開けると線路のジョイント音もダイレクトに聞こえてきます。緑の香り、虫の鳴き声、生暖かい風・・・全てがこの夏の思い出です。
クハ202の運転台です。今は数少なくなった2ハンドル制御で、ブレーキ弁は運転時以外は抜き取ります。
この北勢線は誕生から運営が色々と変わっていますが、三岐鉄道となる前は近鉄北勢線でした。赤い灯火が横、白い灯火が縦に並んでいる標識は「踏切遮断動作反応灯」と呼ばれ近鉄ならではの標識です。同じく元近鉄のナローゲージ四日市あすなろう鉄道にもこの標識があるみたいです。
また近鉄のみならず日本海側の富山地方鉄道でもこの標識があるみたいです。
終点の阿下喜駅に到着、ここにはナローゲージに慣れ親しむナローゲージの鉄道公園「軽便鉄道博物館」がありますが、暗くなってきましたので、このまま折り返します。
先程の編成の阿下喜側はこのクモハ277です。4両編成ですが、モータ車はこの1両のみで1M3Tという編成になります。しかし1両当たりが軽く速度も遅いのでモーター車1両で良いのでしょう。
このクモハ277のみ一人掛けのクロスシートになっています。向きは変えられませんので、阿下喜行きは良いですが、西桑名行きは後ろに下がっていく感じになります。
途中駅ですれ違う阿下喜行きの電車です。