函館運転所のキハ82

 80系特急型気動車(通称:キハ82系)は北海道から九州まで全国各地の非電化線特急として活躍した車両です。ですからファンも多くKATOからも16番(HO)の模型が発売されています。しかし北海道で活躍した車両には北海道ならではの特徴もありますので、ここは少しずつ北海道仕様にしていきたいところです。

 まずは本物の写真です。JRになった直後、昭和62年夏の札幌駅です。まだ札幌駅も地上ホームだった時代です。記憶では80系気動車は既に定期運用を退き、主役は183系特急型気動車の時代です。この列車も臨時運用で使用されていたと思います。

 キハ82北海道車の一番の特徴としては、貫通扉下にある渡り板がグレーに塗装されています。本州のキハ82は車体色ですからこれは分かりやすい違いです。2つ目に乗務員室扉窓にタブレットの保護棒(網)が装着されています。そして3つ目は少し見にくいですが、車体裾の赤い帯が妻面にまで回り込んでいます。

 こんな違いが本州所属の車両と比べてあるのですが、これまた「絶対か?全部か?」と聞かれるとそうでもなかったりします。例えば本州から転属になった車両はしばらくそのまま走っていますし、色々と例外はありました。

 試しに「函館運転所 キハ82」で画像検索すると、このルール通りでない車両の写真も出てきます。ですから加工に自信が無ければ、製品状態のまま走らせても良い訳です。

 しかし正面はやはり目立つので渡り板を塗ってみました、先日の写真と比較するとやはり雰囲気は変わり「函館運転所所属車」という感じになります。こうした塗装の場合エナメル系塗料を使用するとはみ出しても修正が効くのでおすすめです。


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 タブレットの保護棒(網)の工法は検討中ですが、「小さい部分ですし、黒地にクリームの網を印刷したシールを貼っても良いのかな」と安易なことも考えていますが、撤去された車両もありましたので、工法が閃くまではそのままにしようかと思います。

 そして妻面に回り込んだ裾の赤い帯は製品で既に表現されていました。むしろこの製品の場合、本州仕様として遊ぶ方は対策を考えなくてはなりません。余談ですが、本州には製品と異なるスリットタイプのタイフォンが装着された車両もありました。キハ82と一口に言っても色々差異があります。

 Nゲージでは逆に製品ラインナップも多く「北海道仕様」というものが製品化されていて加工の必要がないのが羨ましいところです。私がグレーで塗った渡り板が別パーツで表現されています。

 実際の鉄道の世界では183系気動車も引退し、国鉄時代の鉄道風景も過去のものになりつつあります。模型で少しずつその様な世界も再現、紹介していきたいと思います。


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