法規が打ち砕くフル編成の夢 - 鉄道模型BLOG「国鉄9」

法規が打ち砕くフル編成の夢

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フル編成!憧れの列車を実物と同じように組成する。鉄道模型をやる人ならフル編成は列車組成において究極の目標ともいえる。なぜならフル編成を越える組成はあり得ないからだ。最近はセット販売が中心なので単品販売の頃の昔に比べフル編成は珍しいことではないがフル編成の甘い誘惑とは対照的に現実は厳しい。今日はフル編成の夢を運転法規という側面から打ち砕いてみよう。しかし挫けるなかれ、そこから這い上がったときレイアウトは更に存在感を増すはずだ?(写真をクリックするとムービーが・・・。ムービーを見るためには、QuickTimeをダウンロードしてご覧ください)

■ 食堂車の連結されていない特急なんてあり得ない。

 特急電車というと何をイメージするだろうか?上野駅にひっきりなしに入線してきたL特急だろうか、それとも夕刻東京駅の東海道線ホームを占拠していたブルートレインだろうか?いずれにしても特急は特別急行の略、憧れの存在、非日常であるべきで特別でなくてはならない。ちんけな短い編成でチマチマ走っていちゃいけないのだ。食堂車や一等車(グリーン車)の連結は必須といえる。というわけで8月発売となるTOMIX583系寝台特急電車を利用した場合を想定して考察してみようと思う。TOMIX583系寝台特急電車は東北口を例にすれば昼は「ひばり」「はつかり」「みちのく」夜は「はくつる」「ゆうづる」などと利用価値が広いのでフル編成初心者にはお勧めだ。最盛期は13両、サシ、サロも編成されあの熱い上野口を思い出すには十分な編成だろう。

■ 長さから必要寸法を計算する。

 カタログから寸法を調べると137mmX11両+140mmX2両=1787mmこれが13両編成の全長となる。ほぼ畳一畳の長手方向の長さ、筆者の身長より長い寸法だ。待避線を設けなければレイアウトにこの長さのホームを設ければよい。しかし待避線を設けるとなると話は変わってくる。下の図が当時の法規に従った駅の配置。場内信号機を転轍機の100メートル(1/150換算666mm)手前に設置しなければならないという規則が模型には厳しい、厳しすぎる。100メートル(1/150換算666mm)は車両5両分の長さだ。畳一畳(1800X900)にエンドレスを敷き法規に従って信号を設置した場合。先頭車が次の駅の場内信号機に差し掛かっても編成のほとんどがまだ前の駅の停車場内にいるという現象が起こる。
 更に残酷な条文を持ち出すと「建築規程第34条」で甲線の有効長は380〜460mにという規定もある。接触限界から転轍機の先端の距離を無視しても場内信号機から出発信号機まで480メートル(150分の1換算で約3.2メートル)などという数字もある。畳一畳のレイアウトは法規の前に幻想となるしかないのだ。

冒頭ムービーの説明:上野駅から仙台駅に向け出発した485−300「ひばり」と終着駅上野を目指す489系「白山」のすれ違い、下をアンダークロスしなければ荒川越えの雰囲気だ。ともに現車12両、サロ、サシが編成中にある。こんなすれ違い風景が当たり前だった東北本線も過去の話。485の「ひばり」がいい音を出している。

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 ●485系300番台

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