鶴見線には小型レイアウトのヒントがいっぱい?

 例えば「支線への分岐は専用ホームから暫く本線と並行して走りゆっくり分岐していく」そんなリアルな風景をイメージしながらレイアウトプランを構想すると小型レイアウトは単調なものになるか、夢破れて挫折してしまいそうです。

 しかし鶴見線にはどちらかと言うとリアルでない鉄道模型のような光景が広がっています。また3両編成の電車が走るスケールは小型レイアウトにピッタリです。更に貨物輸送もあるというおまけ付きです。鶴見線の風景を眺めていると小型レイアウトのヒントになりそうな光景が各所に拡がっています。

 というわけで今回は鶴見線の光景で小型レイアウトのヒントになりそうな光景を幾つかご紹介したいと思います。「現実は小説よりも奇なり」、頭で考えるよりずっと鉄道模型の世界のような光景を発見することが出来ます。

 浅野駅鶴見方です。海芝浦支線に入る電車は豪快に本線を横断して支線に入ります。

 線路配置は上の航空地図のようになっています。本線からいきなり急カーブで分岐する線路配置はレイアウトの指南書などでは「リアルではない」という指摘が上がりがちですが、そんな線路配置がここには実在します。この線路配置が許されれば小型レイアウトに支線を設ける夢を捨てなくて済みそうです。

 支線側のホームはこの様になっています。向かって左側の下りホームは本線と支線の間にありますので、川の三角州の様な形状になっています。

 そして同じく浅野駅の安善方。鉄橋と言うと大掛かりなものを想像しがちですが、この周辺は運河がある為この様な小ぶりな鉄橋も点在します。少レイアウトにもこれ位の鉄橋なら設置できそうです。

 分岐と言えばもう一つ武蔵白石駅の大川支線への分岐も鉄道模型チックです。画面右に見える電車は鶴見へ向かう上り電車です。上り線から分岐してきて大川支線へと入ります。

 本線の脇から急カーブで曲がっていきます。海芝浦支線は複線でしたが、こちらは単線です。画面中央のキュービクル周辺にはかつて大川支線用のホームがありましたが、現在はこの様に本線から分岐して武蔵白石駅は通過扱いとなっています。

 そしてその大川支線を大川に向かって進むとこの様に「踏切を渡ったら工場」みたいな場所も存在します。「踏切は設置したい、しかし限られたスペースに工場プラントも・・・」みたいな夢もこれで叶います。

 そして終点の大川駅。ローカル線の終着駅などの再現にも参考になりそうです。またホーム幅と同じ幅の駅舎なども自作が必要になりますが、省スペースに一役買いそうです。

 新芝浦駅の構内踏切。小型レイアウトを作りたいというような方はみんな構内踏切が好きだと思いますが(暴論)、鶴見線内には構内踏切がある駅が数多くありますので参考になります。

 同じく新芝浦駅の下りホーム。後ろ側には運河があります。こんな水面の表現方法もあるのです。


南武線・鶴見線: 街と駅の1世紀


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