横軽通過列車の編成両数制限について

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 碓氷峠の編成を模型で再現する場合、現在はEF63型機関車2両を上野寄りに連結し、基本、増結セットを説明書通りに組めば史実に忠実な編成を組むことが可能です。しかし他の形式と協調運転、あるいは協調運転以前の横軽を再現してみたい人もいると思います。また模型ならではの自由な発想で史実に無い編成を引っ張ってみたい人もいるかもしれません。そこで昭和50年代頃の「運転法規」から横川−軽井沢の運転時における編成の制限を引用してみました。

電車形式 換算両数 実両数
169系489系 52.0 12
189系 44.0 10

 末尾9系の横軽対策車では総括制御が可能な為、基本12連迄編成が組めます。しかし本の中には189系は現車10両と書かれています。しかし色々な編成表を見ると12両で運用されていた実績もあります。これはどういうことでしょうか。

 実は189系は中央本線のあずさと共通運用になっていたのですが、導入当初は長野側の車両基地が10両迄しかありませんでした。そしてこの車両基地が整備されて12両編成に対応したのが昭和53年10月です。昭和53年10月というとヘッドマークが文字から絵入りに変わった時期でもありますので、189系の場合文字ヘッドマークなら10連、絵入りなら12連ということになります。

EF63型機関車色々

489系車両色々

189系車両色々

169系車両色々

 次は協調運転前の編成を見てみましょう。

電車形式 換算両数 実両数
115系

157系

165系

181系

36.0
80形式

85形式

86形式

87形式

32.0

 あさまが181系を使用していたときは8両。その他の形式については表の様な制限となっていました。181系で再現する場合とき等のセットなら中間車を減車して再現します。また当時は「特急に食堂車は当たり前」の時代でしたが、8両という制限がネックになり輸送力の問題から食堂車は連結されていませんでした。

 次は気動車の場合です。

換算両数 実両数
35.0

 気動車は7両が限界となります。信越白鳥、はくたかなどを再現するときはこちらの編成になります。(連結器が密着式自動連結器(SCA2)の場合)

 こちらはEF63型電気機関車のお馴染みのジャンパ栓受けですが、横軽を通過した各形式にあわせて様々な種類が用意されています。なおよく見てみるとそれぞれの色は各形式を連想させる色遣いになっています。

 これも1次型2次型とキハ82が通過しなくなってから落成した3次型では形状が異なります。また1次型、2次型でもその後キハ82用の受けを撤去したものもありこの部分のディテールだけでも奥が深いところです。

 この辺の詳細は「碓氷峠―廃止10年あの伝説が甦る!」でも詳しく紹介されているので、興味のある方は是非読んでみてください。


碓氷峠―廃止10年あの伝説が甦る!