青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」(2)

青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」(2)

2020年12月6日 オフ 投稿者: dollman

 3回にわたりご紹介している青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」ですが、前回の客室、航海船橋の解説に続き今回は非常時に重要な航海甲板、鉄道連絡船ならではの車両甲板を案内していきます。

 航海甲板を案内する前に一つ航海船橋で案内する物を忘れていました。航海の安全を祈念してこの様に船舶には神棚が設けられています。下は気圧計、バロメータです。単位がヘクトパスカルではなくミリバールなのが時代を感じさせます。

 船橋の上にあるのがレーダーマスト、レーダは二基搭載されています。また汽笛のエアホンもこのレーダーマストに付いています。

 船橋の上に登ると青森港とその周辺を一望できます。潮風がとても気持ちいです。

 航海甲板は主に非常時の装備が搭載されています。捜索用のエンジン付きボート、奥にある円筒状のカプセルの中には救命いかだが収納されています。

 一番下にあるエンジンからの排気ガスはこのファンネルから排出されていました。今はここが展望台に改造されています。

 運行を終えてから四半世紀以上が経過してもオイルのような当時の匂いが残っています。

 ファンネルを改造した展望台から船尾を眺めると青森レインボーブリッジがきれいに見えます。ここで美味しい潮風をたくさん吸っておいてください。これからいよいよ車両甲板に降りてゆきます。

 船楼甲板の下が車両甲板です。鉄道連絡線ゆえに車両甲板にはレールが敷かれ貨車がそのまま輸送されていました。カーフェリーの貨物鉄道版と思ってもらえればいいです。

 車両甲板に入線した貨車は船首のこの連結器で結合されます。またブレーキ用の圧縮空気を送ることが出来ますので連結器+車両のブレーキで前後方向の動きは完全に止めることが可能脳です。

 更に横揺れ対策としてこの締結具で車両を固定します。これで時化でも貨車はビクともしません(本当は少しだけ嫌な感じに動きますがw)!

 さあ、船尾に行ってみましょう。柵等が増設されていますが、ほぼ当時のままの薄暗い雰囲気の車両甲板は雰囲気いっぱいです!

 ちなみに車両甲板にはほぼ平行にレールが4番線まで敷かれワム車で48両を一度に輸送可能でした。

 ここが船尾です。水密扉を開けると大きなベルが鳴ります!ここを空けると桟橋で貨車の出し入れが可能です。

  一番線、四番線はそのまま船首に延びていますが、二番線、三番線はここ船尾で分岐して船首に延びています。

 車両甲板にはたくさんの車両が飾ってありますが、貨車航送を語る上で重要なのがこの「ヒ600」です。貨車入れ換え時に重たい機関車が桟橋の可動橋に乗らない様、航送する貨車と機関車の間に連結されていた「控車」と呼ばれる車両です。

 こちらはDD16と80系気動車のキハ82です。DD16は長万部、五稜郭機関区で活躍した車両で、キハ82は函館発の北海道各地への連絡特急として使用されていた車両です。その他、ゆかりある郵便車、客車なども展示されていますが中の見学は出来ません。。

 ということで今回は航海甲板、車両甲板の様子をお届けしてきましたが、次回最終回では機関室などを紹介していきたいと思いますのでまた次回の記事も宜しくお願い致します。